すそ上げの仕方を検索して、HPに来られる方が多いので、このページを作ってみました。
ここでのやり方以外の方法もあるので、一例として参考にして下さい。
お役にたてれば幸いです。 が、失敗しても責任は負いかねます。
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透けるような薄い生地や、柔らかすぎる生地は避けるほうが無難です。
作業の前に、元の洋服がどのように仕立てられているのかを良く見ておいてください。
全体の流れを見て、ある程度イメージが出来てから取り組んでください。
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途中で「無理!」と思ったら、縫いかけでもいいので、そのままお直し屋さんに持ち込んでください。
お店にもよるとは思いますが、「よく、ありますよ〜。」とか言いながら受け付けてくれると思います。

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スリットやベンツなどが無い、裏地付きのスカートの裾上げ
ベンツのある、裏地付きのスカートの裾上げ
袖口やパンツの裾の上げ方
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自分でスカートを縫ってみたい


 
スリットやベンツなどが無い、裏地付きのスカートの裾上げ
(裏地付きのズボンも大体同じです。)

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@ 裾の位置を決め、印を付けます。 
A 両脇の裾の方にある、表地と裏地をつないである糸を切ります。(位置と長さを覚えておいてください。)
 
 余分な部分を裁断します。
 裾にしたい位置(赤線)から縫い代分を下げた位置で裁断します。縫い代の幅は元のスカートと同じくらいにします。
 生地を裁つ位置が、元の縫い代に重なるようなら、縫い代を解きます。裏地も同様です。(裏地の裁ち方は下方で説明しています。)
 裾の位置が図の赤線よりも下なら解く必要があります。
B 裁ち端がほつれないように、ロックミシンやジグザグミシンをかけます。
 薄地の場合は布端を少し折ってミシンでおさえても構いません。アイロンで折り目を付けておくだけでも大丈夫です。
 ある程度厚さのあるもので、ミシンがない場合は図のように縫います。縫う間隔は生地によって変えてください。
C 裾にしたい位置で折り曲げ、軽く折り目がつく程度に軽くアイロンで押さえます。しっかり折り目を付けないほうがいいです。
 まち針で止め、しつけ糸で縫いとめます。生地がずれない程度の縫い目でかまいません。(玉結びや玉留めにこだわる必要はありません。縫いはじめと縫い終わりを重ねておけば大丈夫だと思います。生地がずれない事が大事です。)
 一周したらまち針をはずします。
 しつけ糸がない場合は、まち針を付けたまま次の作業を行いますが、針が刺さりまくるかも・・・。
 脇の辺りの縫い代が波打つような感じになる場合があります。少しくらいならそのままでかまいません。
 放って置けない場合は、図の赤線ように裾の脇を縫い直します。(青線が出来上がりの位置です)
 きちんとアイロンをかけて、折り目を無くしてから縫ってください。(出来上がりの印が無くならないように注意)
 縫う位置は、裾を折り曲げながらきれいに収まる所を見つけてください。
 縫い始めは出来上がりより上の縫い目に2cmほど重ねて縫います。縫い終わってから、出来上がり線から下の元の縫い目を解きます。
 それどころじゃないくらい波打っている場合は、図のように加減を見ながら生地を折りたたみ、アイロンで丁寧に押さえて型を付けておきます。
 裾全体がカーブしたスカートで、全体が波打っている場合は、しつけ糸を2本取りにし、裁ち端から5mm位の位置を細かく並縫いします(赤線)。
 縫い終わったら糸を少しずつ引き出して行きます。抜けないように気をつけます。
 生地にしわが寄ってくるので、このしわを調節しながら波打たないようにかたちを整えて行きます。
 ある程度収まったら、アイロンで押さえながらきれいに収めて行きます。
 後は上記のとおり、しつけ糸で縫い止めます。
 並縫いした糸はこの段階以降なら抜いてしまってもかまいません。
D 脇の縫い代の部分が少しはみ出すのが気になるようなら(緑の部分)、図の赤い部分のようにカットしてください。
 「気になる」とは、表地への影響・厚み・見た目などです。
 別の切り方もありますが、ここではこのやり方で・・・。
E 図のように縫い代を縫い付けます。
 糸の端を玉結びします。
 縫い代側は普通に針を通して構いませんが、表になる側は表に糸が見えないように生地を数目拾います。
 数目拾うと言うのは、下側の図のように生地の織目をよく見て、その織り糸の数本を針で拾い上げる感じです。
 絶対1本と言う人もいるようですが、生地の織り糸の様子を見て加減してください。表に見えなければそれで構わないと思います。
 縫うときはあまり糸を引っ張らないように注意します。ゆるみを持たせつつゆるませ過ぎず・・・。
 細かく縫わねばっ!と思う必要もありません。
 縫い終わりは、玉止めします。
 「玉止めなんて出来ないわっ!」という場合は、返し縫いみたいな感じで、縫い代に糸を何回か通しておきましょう。
F 縫い終わったら、しつけ糸を抜いて、アイロンでかたちを整え、折り目をしっかりとつけたら、表地は終了です。 
G 続いて裏地です。
 裏地は表の出来上がりの位置で裁断します。この段階で裁断しても、表地を裁断するときでも構いません。
 表地を切らない様に注意してください。
H 出来上がりの位置を決めます。
 表地の縫い代の上方に1cm程度重なる位置にします。つまり縫い代の幅−1cmの位置です。その位置に印を付けます。
 裏地は手で折るだけでも折り目がつくものが多いので、それでも良いと思います。
I 縫い代を三つ折りにします。三つ折りの幅は元の裏地を参考にしてください。大体1.5cm〜2cm位だと思います。
 表地同様にまち針で止め、しつけ糸で止めます。
 端から1mm位のところをミシンで縫います。
 
 手縫いの場合は図を参考にしてください。表に糸が見えてもかまいません。点が並んでいるように見えるのか理想的です。
 
 縫い終わったらしつけ糸を抜き、アイロンでかたちを整えます。
J 表地と裏地をつなぎます。位置と長さは最初に切ったものを参考にします。
 図のようにくさり編みでつなぎますが、糸を何回か渡すだけでもかまいません。
 太めの糸が良いのですが、なければ2本取りで行ってください。

更に詳しく→ 糸ループの作り方
K 完成です。 


 

ベンツのある、裏地付きのスカートの裾上げ
ベンツのあるスカートの解説ですが、スリットのあるものもほとんど同じです。
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  ベンツの仕上げ方にはいろいろあります。大体図の2種類だと思いますが、ここでは右側のような仕上げ方のものの裾上げです。
 左側も大部分は同じです。
@ 裾の位置を決め、印を付けます。 
A 両脇の裾の方にある、表地と裏地をつないである糸を切ります。(位置と長さを覚えておいてください。)
 
 ベンツ部分の縫い目は、赤線の部分をほどきます。
 上方は角まで解かず、1cm以上手前までにしておきます。解いてしまうと、角の処理が面倒です。丈によってはもっと下でもかまいません。
 余分な部分を裁断します。
 裾にしたい位置(赤線)から縫い代分を下げた位置で裁断します。縫い代の幅は元のスカートと同じくらいにします。
 生地を裁つ位置が、元の縫い代に重なるようなら、縫い代を解きます。裏地も同様です。(裏地の裁ち方は下方で説明しています。)
 裾の位置が図の赤線よりも下なら解く必要があります。
B ベンツ部分を平らになるようにきれいに置き、ベンツ部分にも仕上げの位置の印をつけます。
C ベンツ部分を中表にたたみます。このとき図の赤線が裾になるラインですが、ちょっとだけ合わせる位置をずらして、まち針でとめます。
D 図の青線のように、印と印の中間を縫います。
 縫い始めと縫い終わりは返し縫いします。
E 図のように角を切り取ります。
 元のスカートが切り取っていなければ、切り取らなくてもかまいません。
F 裏向きのまま、ベンツ部分を印通りに図のように折り、角の部分だけにアイロンをかけます。
 表向きにしやすくなります。
G 裏向きのベンツを表向きにします。角の部分は細い棒状の物できれいに整えます。普通は目打ちという道具を使いますが、竹串とかでも代用できると思います(ささくれに注意)。破ったり突き抜けたりしないように気を付けてください。
 印の通りに折り、アイロンで押さえます。
 
 反対側のベンツ部分も上記と同様です。
H 裾にしたい位置で折り曲げ、軽く折り目が付く程度に軽くアイロンで押さえます。しっかり折り目を付けないほうがいいです。
 まち針で止め、しつけ糸で縫いとめます。生地がずれない程度の縫い目でかまいません。
 一周したらまち針をはずします。
 しつけ糸がない場合は、まち針を付けたまま次の作業を行いますが、針が刺さりまくるかも・・・。
I 図のように縫い代を縫い付けます。
 糸の端を玉結びします。
 縫い代側は普通に針を通して構いませんが、表になる側は表に糸が見えないように生地を数目拾います。
 数目拾うと言うのは、下側の図のように生地の織目をよく見て、その織り糸の数本を針で拾い上げる感じです。
 絶対1本と言う人もいるようですが、生地の織り糸の様子を見て加減してください。表に見えなければそれで構わないと思います。
 縫うときはあまり糸を引っ張らないように注意します。ゆるみを持たせつつゆるませ過ぎず・・・。
 細かく縫わねばっ!と思う必要もありません。
 縫い終わりは、玉止めします。
J 縫い終わったら、しつけ糸を抜いて、アイロンでかたちを整え、折り目をしっかりとつけます。 
K 続いて裏地です。
 裏地は表の出来上がりの位置で裁断します。この段階で裁断しても、表地を裁断するときでも構いません。
 表地を切らない様に注意してください。
L 出来上がりの位置を決めます。
 表地の縫い代の上方に1cm程度重なる位置にします。つまり縫い代の幅−1cmの位置です。その位置に印を付けます。
 裏地は手で折ってはさむだけでも折り目がつくものが多いので、それでも良いと思います。
M 縫い代を三つ折りにします。三つ折りの幅は元の裏地を参考にしてください。大体1.5cm〜2cm位だと思います。
 表地同様にまち針で止め、しつけ糸で止めます。
 端から1mm位のところをミシンで縫います。
 
 手縫いの場合は図を参考にしてください。表に糸が見えてもかまいません。点が並んでいるように見えるのか理想的です。
 
 縫い終わったらしつけ糸を抜き、アイロンでかたちを整えます。
N 裏地のベンツ部分の縫い代を折り、まち針で留め、しつけ糸で荒く縫い留めます。
 折る位置は、元の折り目を参考にして下さい。
O 図のように5mm位の間隔で細かく縫いつけていきます。
 
表側になる布まで縫わないように気をつけます。
 縫い終わったらしつけ糸を抜きます。
Pベンツの部分が浮かないように裾の縫い代に留めます。図の左右どちらでもやりやすいほうで構いません。
 
 下の図は左側の縫い方です。矢印の通りに進めます。「出」は針を表に出す。「入」は針を刺して入れるという意味です。「千鳥縫い」とか「千鳥がけ」と言う縫い方です。あまり糸を引っ張らないように注意します。
 
 ここでの作業は、裏地の作業の前に行ってもかまいません。
Q裏地を縫い代に留めます。これも、あまり糸を引っ張らないように注意します。
R 表地と裏地をつなぎます。位置と長さは最初に切ったものを参考にします。
 図のようにくさり編みでつなぎますが、糸を何回か渡すだけでもかまいません。
 太めの糸が良いのですが、なければ2本取りで行ってください。

更に詳しく→ 糸ループの作り方
S 完成です。 


 

袖口やパンツの裾の上げ方
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  図のような形状の袖口や、パンツの裾の上げ方です。
@ 裾の位置を決め、印を付けます。 
A 余分な部分を裁断します。
 裾にしたい位置(赤線)から縫い代分を下げた位置で裁断します。縫い代の幅は元の幅と同じくらいにします。
 生地を裁つ位置が、元の縫い代に重なるようなら、縫い代を解きます。
 図のように仕上げの位置が赤線よりも下なら解く必要があるということになります。
B 縫い代を三つ折りにします。三つ折りの幅は元の折り目をを参考にしてください。
 まち針で止め、しつけ糸で荒く縫い留めます。
 表と縫い代の長さが同じなら、左側の図のようにきれいに収まります。裾に向かって細くなっているものは、表と縫い代の長さが違うため、右側の図のように浮いてしまいます。このまま縫うとしわが出来ます。

 袖下や股下の縫い目を下の図のように縫い直します。
 左側の図の青点線が元の縫い目です。平らに置き、新しい縫い目(赤実線)を見つけて印をつけると、右側の図の赤点線のようになります。その通りに縫い直してください。
 縫い終わったら、元の縫い目をほどいてください。

 裾が広がっている場合も同じ要領です。赤点線が「<」ではなく、「>」のような向きなると思います。
C 端から1mm位のところをミシンで縫います。袖下や股下の辺りから縫い始め、一周します。縫い終わりは、縫い始めに3〜4cmくらい重ねます。
 縫い終わったらしつけ糸を抜き、アイロンでかたちを整え、終了です。